Rider & Guide Voice -Ken Hirose-
-AVENTURA-
「AVENTURA」冒険という名のスキー。
パウダーとグルーミング双方で幾度となく妥協なきテストが繰り返され生み出された、サイドカーブと絶妙なフレックスバランス。センター幅100mmでありながらビックファットのような「心地よい浮力」とグルーミングバーンでの「爽快なターンへと導くエッジグリップより得られるキレ」を見事に両立。その滑走における性能の高さと気持ち良さは滑走した者を驚かせ、瞬く間に魅了する。
私自身もその魅力に惚れ込んだ一人である。
バックカントリー、ゲレンデ問わず難しいことが予想される条件での「冒険」には迷わず、頼れる相棒「AVENTURA」を連れ出す。
フロントはロッカーに合わせセンター位置がセットバックされており、ノーズが長く感じる。しかし、それは滑り出す前までの話だ。その形状により、パウダーではセンター幅からは想像できない浮力を得ることができ、荒れたコンディションや圧雪された斜面ではロッカー部分が角付けにより有効エッジとなり、たわみを生み出しトップが張り付くように体の内側に入ってくるため、ターン導入が容易になり、走破性を高めている。
足元より前側から訪れる心地よい浮力と、減速要素を最小限にカットした雪を切り裂く感覚、この2つのバランスは妥協なき開発の証であり、皆様に感じ取って頂きたい点だ。

Ken Hirose
Photo:Tempei Takeuchi
そして、AVENTURAの完成度をより高めているのはテールの形状にある。
テールにはロッカーは入っておらず形状はスクエア。このテールの構造によりバックカントリーの雪質が読めないコンディションにおいてもターン後半まで粘ることができ、ゲレンデではターン時に最後までキレと走りを生み出しているのである。
バックカントリーではテールを雪面に突き刺しやすく、スキンの装着も容易だ。
まず、私が皆様におすすめするのはスタンダードモデルだ。
AVENTURAの原点であり、そのオールラウンドさはハードコアなBCスキーヤーから、スキー場のサイドカントリーやゲレンデメインのスキーヤーでも関係なく1本で冬を最初から最後まで楽しむことができるモデルだ。試乗会等での評価も非常に高い。
AVENTURA Standard
SIZE: 185 178
SIDE CUT: 135-100-120
RADIUS: 20(185) 18.2(178)

メタルモデルは重厚感と切れ味がアップデートされており、エッジグリップが強くアイスバーンにおいても高速安定性を生かしレーシングスキー並の鋭いカービングターンを描くことができる。更には食い荒らされたパウダーでもファーストトラックの様なターンフィールを得る事もできる。
AVENTURA Metal
SIZE: 185 178
SIDE CUT: 135-100-120
RADIUS: 20(185) 18.2(178)

スーパーライトは炭素繊維を素材に取り入れた事でトーションが強く反応速度は素晴らしくクイック。それでいてカーボンモデルにありがちな不意な反発は皆無、そこに仕上がりの高さを感じる。滑りを妥協せずに体力を温存しバックカントリーを楽しむなら最高の相棒となるはずだ。
AVENTURA Super light
SIZE: 185 178
SIDE CUT: 135-100-120
RADIUS: 20(185) 18.2(178)

ウィメンズモデルもその乗り味をしっかり継承、AVENTURAの素晴らしさを男女問わず実感していただけることだろう。
AVENTURA Super light
SIZE: 178
SIDE CUT: 135-100-120
RADIUS: 18.2(178)

板と体のクロスオーバーを感じ繰り返すターン、AVENTURAとだからこそ感じられる幸せな時間を是非味わっていただきたい。

Text:Ken Hirose